フラックスシード茶の効果や飲み方まとめ
フラックスシードとは?
「月光で織られた布」
▽亜麻(フラックス)の花
フラックスシードは、日本名ではアマニ(亜麻仁)と呼ばれます。アマ(亜麻)のニ(仁)でアマニ、です。ちなみに亜麻はリネンとも呼ばれます。この植物から織られた布は美しい光沢のある滑らかなもので、古代エジプトでは「月光で織られた布」と呼ばれ、神事にも使われてきました。その歴史は古く、紀元前8000年頃には栽培されており、イエス・キリストの受難の時にはその遺体を包むのにも使われたと言われています。また、欧米では広く良家のお嬢様の嫁入り道具となり、暮らしの豊かさをあらわす特別な布として親しまれました。現在でも英国の王室をはじめ、世界の正式な晩餐会のテーブルにはリネンが使われています。
日本では「麻」というと比較的ゴワゴワした布を思い浮かべることが多いのですが、あちらは大麻という植物から織られるヘンプというもので、亜麻から織られるリネンとは別のものです。
フラックスシード=亜麻の種
前置きが長くなりましたが、フラックスシードはこの亜麻の種です。ゴマによく似た小さな実で、非常に硬い殻を持っています。その薬効は古代ギリシャでも既に注目されており、ヒポクラテスは「この種を食べると腹痛に良い」としています。
フラックスシードの殻はとても硬いため、そのままで食べることは難しく、金槌などで砕いたり、臼で轢き潰した上で使用されています。ちなみにアマニ油はこの種から採れる油です。
フラックスシード茶の効果・効能は?
フラックスシードには最近注目されるようになったオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。その他、食物繊維、亜麻リグニンと呼ばれるポリフェノールの一種、ベータカロチンやビタミンE、鉄分、カルシウム、亜鉛など、現代の食に不足している栄養素を豊富に含んでいることからスーパーフードとも言われています。そんなフラックスシードをハーブティーにしていることからも、フラックスシード茶がいかに良い効果・効能があるかがわかると思います。
ダイエットや生活習慣病に効く
オメガ3脂肪酸の一つ、α-リノレン酸はコレステロールや中性脂肪を低下させ、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立ちます。また、オメガ3脂肪酸は細胞膜の劣化を防ぐことがわかっており、このことから細胞の老化防止にも効果があるとされます。
認知症対策にも
その他、アレルギーなどの炎症を緩和する抗炎症効果、αリノレン酸が体の中でDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されることで脳細胞の維持を促進し、記憶力や学習力の向上、認知症の発症リスクの低減に繋がるとも考えられています。また、気分を向上させるセロトニンやドーパミンのはたらきを高めますので、うつ病をはじめとした精神疾患の緩和にも効果があるといわれています。
女性特有の症状にも効果あり
フラックスシードにはポリフェノールの一種である亜麻リグナンという物質が含まれます。これは、フィトエストロゲンという女性ホルモンによく似た構造を持っていて、ホルモン分泌量の急激な低下によって引き起こされる更年期障害の症状の予防や緩和に、PMS(月経前症候群)の不快な症状の緩和にも有効です。
食物繊維を非常に豊富に含んでいて、これが腸の蠕動運動を促進させて便秘の解消に役立ちますし、腸内環境を整えるビフィズス菌の増殖も助けてくれます。また、抗炎症作用を利用して、スキンケアにも使われています。
フラックスシード茶の飲み方・淹れ方は?
フラックスシード茶は、一般的なハーブティーのようにそのまま煮出しても殻の中の有効成分を引き出すことはできません。小さじ一杯くらいを目安にし、加熱したあとすり潰したものにお湯を注いで5分ほど蒸らしてください。白っぽく濁り、少し粘度が出てきたら飲み頃です。
ブレンドがおすすめ
フラックスシード茶には味がほとんどありませんので、少し飲みにくいかもしれません。その場合は他のお茶とブレンドしたり、はちみつなどで甘みをつけると飲みやすくなります。
目的の効果によって相性の良いものは様々ですが、たとえば、精神的にリラックスしたい時には、パッションフラワーティー、便秘解消にはダンデライオン(たんぽぽ)ティーやワイルドストロベリーなどのハーブと組み合わせてみると良いでしょう。
ちなみに、セロトニンやドーパミンのはたらきを高める作用がありますので、それらを抑制する作用のあるフィーバーフュー茶とは相性がよくありませんので要注意です。
飲みすぎには注意しよう
フラックスシード茶は大量に摂取しすぎると、食物繊維がかえって胃腸の負担となり、荒れることがありますので注意してください。栄養豊富なシードですから、カロリーは100gあたり534Kcalと相当に高いです。ダイエット効果があるとはいえ、摂りすぎには充分注意しましょう。
フラックスシード茶の口コミ・評判は?
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