キームン(祁門)紅茶の効能、飲み方まとめ【中国紅茶】

キームンは、中国の祁門県で生産されている紅茶で、「キーマン」「キーモン」「キームン」とも呼ばれています。また漢字では「祁門」と書きます。
今回はそんなキームンの産地や効能、飲み方についてお伝えします。
キームンの産地や特徴は?
キームンの生い立ち
中国の安徽省・祁門で収穫された紅茶がキームン(祁門紅茶)と呼ばれています。
初めは緑茶を栽培していましたが、緑茶栽培に苦戦し良い物が作れずにいたので、福建省の紅茶を参考にキームンの開発に方向転換したところ、気候が紅茶栽培に適していたために、良質な紅茶をづくりに成功したという経緯があります。
茶園は緑豊かな森の山岳地帯にあり、こちらの地域は紅茶を栽培するのに、とても良い環境です。雨も降りやすく、霧が多く多湿で気温が低いため、茶葉の成分である「テアニン」が他の茶葉より多く含まれています。なんと年間約200日は雨が降りるそうです。
日光があまりあたらない地域のため、日光を浴びてテアニンがポリフェノールとして変換されず、高テアニンとなっています。
茶葉の収穫シーズンは、4月~8月で、特に品質が良いと言われているのが収穫されるのは8月です。
水色は明るく透明感のあるオレンジ色で、蘭の花に似た香りで濃い独特なスモーキーフレーパーを醸し出すのが特徴です。
ヨーロッパに多く輸出される
キーマンはヨーロッパに多く輸出されており、英国王室ではエリザベス女王の誕生日の日に祁門紅茶を飲むという伝統があります。
ヨーロッパでは、「中国茶のブルゴー二ュ酒」とも呼ばれています。アジア特有の味わいと香りの紅茶は、現在も英国で珍重されています。
また中国のお偉いさんが海外訪問する時には、キーマンを贈り物として持っていくことも多いそう。
キームンの味や香りは?
キームンは、独特の味わいを持っていまして、燻したような香りが特徴的であり、渋みがほぼなく、コクのあるまろやかな味わいになっています。上質なキームンとなると、この燻したような香りが薄くなり、欄や薔薇などの、お花が咲いたような甘い香りになります。またキームンには、様々な種類もあります。
キームン・ザ・アットモスト
キームンなのに燻しの匂いがほとんどなく、渋みが強いですが、甘い香りとコクが強く上質なキームンとされています。
キームン・ザ・クイーンズ
少し燻しの匂いが残っているものの、こちらも花のような優しい香りが立ち込めるキームンです。渋みがどことなく大人を感じさせ、ゆったりとし時間にくつろげる味わいになっています。
キームン・上中級
燻しの香りが他のキームンより強く、香もほのかにあり、これぞキームンと思わせる味わいで、ゆっくりの午後を感じさせられます。
キームン・トップクオリティ
キームンとして飲みやすい印象があります。燻し感もあり、香りもそれなりにあるのに、とても爽やかな感じがでてきます。まだキームイの独特な味わいに慣れていない方にいかがでしょうか。
その他
「キームン・クイーンズ」「キームン・特選」「キームン・スタンダード」など種類があります。
キームンの効果・効能
紅茶の成分で代表的なのが、カフェインやタンニンです。
カフェインは脂肪燃焼をし、利尿作用があります。タンニンはカテキンと同じように殺菌効果があります。
またキームン紅茶は、テアニンの他に、活性酵素を抑えるカテキンや紅茶フラボノイドで、動脈硬化の改善の他に、悪玉コレステロールの減少の効果もあり、生活習慣病に良いとされていています。
その他の成分に、カテキンも多く含まれておあり、風邪を予防し、カテキンの殺菌効果のおかげで食中毒の予防にもなるそうです。アンチエイジングに効果のある、抗酸化作用もあり、美容にも良いのが嬉しいですね。
紅茶にはフッ素も含まれている事から、歯を丈夫にするのに役立ちます。それだけでなく、高割合を占める「テアニン」はリラックス作用もあり、良いことだらけで、貴重な紅茶というのに納得がいきます。
キームンの飲み方・作り方
キームンは後味もすっきりしていて非常に飲みやすいお茶です。ほのかに香るスモーキーな「火香」が魅力で、どんな食事にもよく合います。
渋みがなく、爽快感のある味わいは、ブラックティーでも、ミルクティーでも楽しむことができます。
ちなみに生産地の中国ではストレートティーにして飲まれていることが多いようですが、英国ではミルクティーがスタンダードです。
世界三大銘茶について
キームン以外に、世界三大銘茶はどんな紅茶なのか、ご存知でしょうか?
もしご興味がある方は、ぜひ下記記事も見てみてくださいね。
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